23. オブジェクトベースにする

Object-Based

要求からオブジェクトを抽出してUIに反映する。要求をそのまま手続的になぞっただけの機能提示では、操作体系としてのまとまりに欠け、効率が悪く分かりにくいシステムになる。要求からその原理となるオブジェクト(関心の対象、客体、目当て)を抽出し、ユーザーがそれらオブジェクトに直接働きかけながら目的を達成できるようにする。

オブジェクト指向ユーザーインターフェース(OOUI)とも呼ばれる設計思想で、GUI をデザインする基本的な手法。

本と著者を管理するアプリケーションでは、本と著者というオブジェクトを抽出してそれらをUI構成の基準にする。レコードの新規、編集、削除を行うシステムでは、それぞれの機能を線型に見せるのではなく、まずレコードの一覧を見せてそこで各機能を使えるようにする。GUI らしいシステムを作るには、抽象的な要求から具象的な手続きを取り出し、それを再び抽象的な原理にまとめ、再び具象的なデザインを導く。