ソシオメディア UX戦略フォーラム 2014 Winter
2014年12月3日(水)& 4日(木),ステーションコンファレンス万世橋(東京都千代田区)
本フォーラムは盛況のうちに終了いたしました。
企業環境のグローバル化による製品の低価格化とネットワーク環境の劇的な変化とによって、経営戦略の要が改善(インプルーブ)から革新(イノベーション) へとシフトし始めています。またこのイノベーションにおいては、従来の「技術探求型のイノベーション」に加えて「ユーザー起点型のイノベーション」が求められています。
企業経営者や事業リーダーには、ユーザーの視点からモノゴトを捉え直し、あらたな発想で製品とサービスとをつなぐことで今までにない付加価値を生み出す力 が必要になってきました。すなわち、「UX(User Experience : 利用者体験)」からの戦略が必要な時代を迎えているのです。「UX戦略」とは、企業戦略として顧客の経験価値を積極的にマネジメントすると同時に、企業戦略の中核にUXを捉えるための組織と活動を管理、運営、推進することをさしています。
今回、2日間にわたって開催する「ソシオメディア UX戦略フォーラム 2014 Winter」では、UXを戦略的に推進していく上で欠かすことのできない評価指標をどのように設計し実践していくかについて、UX業界の世界の第一人者を迎えてご紹介いたします。
メインゲストであるビル・アルバート博士は、米国・ベントレー大学UXセンターのエグゼクティブディレクターとして教鞭をとっています。また博士は、11月に出版の『ユーザーエクスペリエンスの測定 – UXメトリクスの理論と実践 – 』の共著者であり、UXの評価指標として「UXメトリクス」を提唱して、UXによる効果を定量的に評価する取り組みを紹介・実践されてきました。今回のUX戦略フォーラムでは、UXメトリクスの基本やケーススタディ(Day1)から、UXメトリクスの応用や組織・プロジェクトへの適用方法(Day2)まで、UXメトリクスの全容を学んでいただけます。
Day1(12月3日)では、「UXメトリクスの基本」と題して、ビル・アルバート博士が提唱する「UXメトリクス」の「基本と原則」の解説、UXメトリクスを組織で活かしているケーススタディ、そして、UXメトリクスの最新動向について、ソシオメディア株式会社の篠原稔和とビル・アルバート博士との対談を通じて探ります。UX戦略を推進する上で欠かすことのできない評価指標としての「UXメトリクス」の基本を掴むための内容となっています。
Day2(12月4日)では、「UXメトリクスの応用」と題して、「UXメトリクス」を実践する上での具体的な応用方法やポイントについて、ビル・アルバート博士の2つ講演と、ソシオメディア株式会社の篠原稔和より「UX戦略の推進にUXメトリクスを活かすステップ」について解説いたします。
なお、Day1(12月3日)の終了後には、同じ会場にて、ビル・アルバート博士との交流と著書へのサイン会を兼ねたパーティ(軽食・飲み物付)を開催いたします。是非とも、この機会に博士との交流を通じて、UXメトリクスの現況を確認ください。
開催概要
日時
- Day1:2014年12月3日(水) 13時30分〜17時30分(13時受付開始)、パーティ : 18時00分〜20時00分
- Day2:2014年12月4日(木) 13時30分〜17時30分(13時受付開始)
会場
ステーションコンファレンス万世橋(東京都千代田区神田須田町1-25、JR神田万世橋ビル4F)
https://www.tstc.jp/manseibashi/access.html
対象者
企業経営者、各種製品やサービス事業責任者およびマネージャ職の方、その他UXへの組織的な取り組みにご関心のある方。
定員
各日100名(定員に達し次第、締め切らせていただきます)
参加料
- 両日券(Day1とDay2) : 5万円(税込み)
- 単日券(Day1のみ、またはDay2のみ): 3万円(税込み)
- パーティ(Day1)の参加 : 5千円(税込み)パーティのみの参加は不可
なお、全ての参加者に、ビル・アルバート氏の書籍『ユーザーエクスペリエンスの測定 – UXメトリクスの理論と実践 –』を1冊謹呈させていただきます。11月10日の書籍発売後に、直接、ご指定の住所まで優先的にご郵送いたします。11月20日までのお申し込みの場合、フォーラムまでに指定の住所にお届けが可能です。早めのお申し込みをお待ちしています。
主催
ソシオメディア株式会社
特別協賛
メディア後援
タイムテーブル
Day1「UXメトリクスの基本」- 2014年12月3日(水)- 逐次通訳付き
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13:00 開場
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13:30 – 14:40:「UXメトリクス入門 – ユーザーエクスペリエンスの測定とは? – 」 ビル・アルバートこの講演では「UXメトリクス入門」と題して、UXメトリクスとは何で、なぜ必要とされるか、どのように組織で活用するのか、について解説いたします。まず、UXメトリクスの定義やUXメトリクスの典型的な型について述べた後、UXメトリクスの価値や、なぜUXメトリクスがビジネスの成功に欠かせないものか、についてご紹介していきます。そして、デザインや開発プロセスの中に、どのようにしてUXメトリクスを適合させるかについて、成功事例を交えながら学んでいただきます。
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15:00 – 16:00:「UXメトリクスの現状 – 欧米のUXメトリクスの最新動向 -」 ビル・アルバート(聞き手:篠原 稔和)このセッションでは「UXメトリクス研究の現状」と題して、欧米の先進的な取り組みや各種企業/業界団体における最新動向について、ビル・アルバート博士の著書『ユーザーエクスペリエンスの測定 – UXメトリクスの理論と実践 -』の監訳を担当したソシオメディアの篠原稔和よりお話を聞いていきます。また、国内の現況をふまえた今後の進め方についてのヒント、アドバイスについてもうかがいます。
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16:20 – 17:30:「UXメトリクス・ケーススタディ – UXメトリクスをどのように活用するか? -」 ビル・アルバートこの講演では「UXメトリクス・ケーススタディ」と題して、UXメトリクスを活用しているさまざまな事例をご紹介します。UXメトリクスを組織で活用する際の違いに焦点をあて、各種企業が取り組んできた試みや、いかにして顧客行動から洞察(インサイト)を得て、事業の意思決定に活かしているかについて見ていきます。同時に、それぞれのケースを通じて、その中で用いられている各種分析手法についても解説いたします。これらのケースから、企業組織に対してどのような結果とインパクトをもたらすかについて論じていきます。
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18:00 – 20:00:パーティ(要申込)UXメトリクスを推進する世界的なリーダーのビル・アルバート博士を囲んで、食事や飲み物を交えながら、各種の情報交換を行う時間です。また、本イベントの特典として付く博士の著書のサイン会なども行う予定です。
Day2「UXメトリクスの応用」- 2014年12月4日(木)- 逐次通訳付き
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13:00 開場
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13:30 – 14:40:「UXメトリクスの実践 – ユーザーエクスペリエンス測定のための秘訣 – 」ビル・アルバートこの講演では「UXメトリクスの実践」と題して、UXメトリクスを組織で活用していきたい方々に対して、実践的な情報を提供してまいります。まず、UXメトリクスによって何を知りたいかを確認することから始めて、データ収集のための数々の方法を、最新のオンラインツールを含めてご紹介します。そしてUXメトリクスを分析するための一般的なテクニックについて、おちいりがちな失敗例やその回避策などについて解説します。どうすればUXメトリクスを皆さんの組織で効果的に導入できるかについて解説いたします。
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15:00 – 16:00:「UX戦略としてのUXメトリクス – UX活動を推進するためのドライバー -」 篠原 稔和この講演では、本フォーラムが掲げる「UX戦略」の、市場における状況について総括いたします。その上で、UX戦略を進めていくためのフレームワークを提示し、企業組織のマネジメント層が、何からどう取り組んでゆけばよいかについてご紹介します。そして、両日を通して議論する「UXメトリクス」が、いかにUXの諸活動を企業組織で推進する上で有効なツールとなるか、について解説していきます。
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16:20 – 17:30:「UXメトリクスの応用 – UXメトリクスの組織への適用方法 – 」 ビル・アルバート本フォーラムの最後を締めくくる講演では、「UXメトリクスの応用」と題して、UXメトリクスを組織の中に適用していく上での具体的なガイダンスをご提供いたします。UXリサーチを行う組織の違いによって、UXメトリクスがいかに適合するか(適合しないか)から始め、なぜUXメトリクスが組織成功のための主要因となり、UXメトリクスを用いないことがリスクとなるかについて解説していきます。また、UXメトリクスを適用しようとする組織が陥る共通の失敗例と同時に、UXメトリクスを効果的に活用することで成功を収めた組織の成功ストーリーをご紹介いたします。
講師プロフィール
- ビル アルバート 博士(Dr. Bill Albert)
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米国ベントレー大学のユーザーエクスペリエンスセンター(UXC)の執行役員であると同時に、同大学の情報デザイン過程にてヒューマンファクターの兼任教授。
ビル・アルバート博士は、ワシントン大学で学士号と修士号を取得後、ボストン大学で博士号を取得。その後、ヒューマンファクターと空間認識の研究で、カリフォルニア大学サンタバーバラ校と日本政府から特別研究員の地位を授与されている。Nissan 米国基礎研究所、Lycos 社のシニア・ユーザーインターフェースリサーチャー、Fidelity Investments 社のUX担当ディレクターを経て現在に至る。
代表的な著書に、日本でも2014年11月に翻訳出版された『ユーザーエクスペリエンスの測定 – UXメトリクスの理論と実践 – (原題 “Measuring the User Experience: Collecting, Analyzing, and Presenting Usability Metrics”)』(東京電機大学出版局、ソシオメディア翻訳、篠原稔和監訳)を始め、『Beyond the Usability Lab: Conducting Large –Scale Online User Experience Studies』などがある。また、『Journal of Usability Studies』の共編集主幹をつとめている。今回は、Nissan 米国基礎研究所の時代に続く、2度目の来日となる。
- 篠原 稔和
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「User Experience Design Consulting」を標榜する、ソシオメディア株式会社の代表。自らも、企業組織やチームへのコンサルティング活動やITスタートアップでの経験を活 かして、UXやITとデザインに関わる包括的な専門性を用いながら、企業のイノベーションに向けたUX戦略コンサルティング活動に注力している。
また、各種大学における教育活動や、標準化団体を始めとした業界活動にも従事。NPO法人 人間中心設計推進機構の理事、UXPA Japan のプレジデントなどを歴任している。