シングルクリック実行
オブジェクトを選択するとすぐに、そのオブジェクトに対する/そのオブジェクトを引数としたアクションが実行されるようにする。
理由:選択の確定という操作を省略して作業を効率化するため。
一覧で項目をクリックすると同時に別ペインに内容が表示される
効能
- あるオブジェクトに対するアクションがひとつしかなく、しかも単数オブジェクトに対してしかそれを実行できない場合、オブジェクトをひとつ指定した後にアクションを指定する/実行ボタンを押すといった操作は省略できる。オブジェクト選択と同時にアクションが実行されれば、1クリック分の労力を減らすことができる。
- ユーザーは目的のオブジェクトをシングルクリックするだけでよいので、操作手順を学習する必要がない。
用法
- フレキシブルペインで、ひとつのペインにオブジェクトの一覧があり、そこでひとつを選択するとその内容が別のペインに表示されるような場合、シングルクリックですぐに表示する。「詳細表示」といったボタンを設けない。
- ウェブページなどでハイパーリンクを提示する場合は、リンクのシングルクリックでリンク先のノードを開く。
- あるアクションの引数を指定するためのダイアログ(または類する状況)で、複数の選択肢が提示されている時、選択操作と確定操作を分けずに、選択操作だけでダイアログが閉じてアクションが実行されるようにする。
選択と確定という二段階操作ではなく、選択操作だけでアクションを実行
シングルクリック実行のモデル
注意書き
- 可逆性の低いアクション(オブジェクトの削除、購入する商品の決定など)については、誤操作によって意図しない選択肢を選んでしまった際のリスクを考慮し、明示的な名詞 → 動詞の操作手順の採用を検討する。
- 選択肢がボタンとして提示されている時以外、全画面遷移を伴うアクションにはダブルクリック実行を用いる。
蘊蓄
類似したオブジェクト表現でシングルクリック実行とダブルクリック実行が混在しているとユーザーが操作を学習しづらくなる。例えば Mac OS X では、同じアプリケーションアイコンが、デスクトップではダブルクリックで開き、Dock 上ではシングルクリックで開く。ジェスチャを一貫させるか、オブジェクトの表現を変える(シングルクリックにはボタン表現など)方がよいだろう。