イントラネットの構造定義とポータル設計、運用方針策定[大手 SIer 様(B社)]

2007年6月8日

概念図。B社=次期イントラネット構築、B社各ビジネスユニット=情報活用とサイト運用、ソシオメディア=構造定義・設計支援。
プレイヤーとニーズ、ロールの関係。

概念図。
解決ステップの時間配分。

大手 SIer 様(B社)の情報システム部では、複数の部署によって管理されているイントラネットと営業ポータルとを統廃合し、散在する膨大な情報の活用頻度や入手効率を高める目的で、次期イントラネットの情報構造定義とプロトタイプ設計、運用ガイドラインのブラッシュアップを実施。ソシオメディアの「情報構造定義」などのサービスが活用されました。

期間:約6ヶ月

B社における課題

  • UI標準がないままに、各部署で個別にイントラネット内でサイトを立ち上げてきた結果、同一の情報が複数サイトに重複したり、イントラネット全体の構造が複雑化し、必要な情報を効率的に活用できなくなった。
  • 実務において必要な情報の周知と、社員同士のスキルやノウハウ、お役立ち情報の共有が混在しつつあり、目的の情報を即座に探せない問題が発生。イントラネットの利用そのものが習慣化されない状況となった。
  • イントラネット全体の情報を再整理し、これまでのようなサイトの乱立を防止する策が必要となった。

ソシオメディアによる解決の提案

  • ユーザー調査に基づき、タスクとコンテンツの分析を行い、イントラネットのあるべき情報構造を、個々のサイトの性質をもとに体系的な区分として定義する。
  • 定義した情報構造に基づき、イントラネットポータルを、社内の全情報へアクセスするための交通整理の窓口としてリ・デザインする。
  • イントラネットポータルとは別に、乱立が目立つ営業企画系のサイト群を統廃合し、新たな営業ポータルとしての構成案策定とプロトタイプ設計を行うことで、業務に直結する情報の重複を解消、迅速かつ経済的な情報活用を実現する。
  • 並行して個別サイトの評価や、各種方針のドキュメント化を行い、再び構造が複雑化することを防止する。

具体的な解決ステップ

  1. ユーザー調査 (期間:約2週間)
    • ユーザーインタビュー(ユーザータイプ別、計7名)
  2. イントラネット全体の情報構造定義 (期間:約2ヶ月間)
    • タスク分析・コンテンツ分析(情報マッピング)
    • 営業企画系サイトの統廃合方針、新規ポータル案策定
    • イントラネットの役割と在り方策定
  3. イントラネットポータルのプロトタイプ設計、実装 (期間:約1ヶ月間)
    • ビジュアルデザイン
    • HTML テンプレートとしての実装
  4. 個別サイトの設計方針・運用方針策定 (期間:約2ヶ月間)
    • UI標準策定
    • サイト構築・運用にあたってのコンテンツ規程、レイアウト規程、担当・承認フローのルール化

対象となったシステム

  • イントラネットポータル(情報システム部が企画・制作・運営)
  • イントラネットポータルからリンクする個別サイト全般(個別の部署が企画・制作・運営)
  • 営業ポータル(営業企画系の業務で必要なコンテンツをまとめたサイト)

効果

  • 業務開始時にアクセスするイントラネットポータル上で、社員が実際に情報を探すときに使用するいくつかの切り口に基づき、周知情報と業務ノウハウ、必須データを整理して提供できた。
  • 膨れ上がっていたサイト群が圧縮され、情報の検索コストやそのトレーニングコスト、ノウハウの存在を見落とすといった機会損失コストを削減できた。
  • 運用体制を確立したことで、イントラネット上の情報の流れを統制できるようになり、コーポレートガバナンスの強化につながった。
  • 全社情報と営業系情報など、個別/全体で使用する情報の区別と、相互連携が容易になった。