ユーザビリティエンジニアリング原論

– ユーザーのためのインタフェースデザイン –

ヤコブ・ニールセン (著), 篠原 稔和 (監訳), 三好 かおる (翻訳)
東京電機大学出版局 ; 2002年7月1日 第2版; ISBN: 4501532009 ; 3,885円 (税込); 298ページ

ユーザビリティエンジニアリング原論 表紙

ユーザビリティ向上に役立つ体系的な手法の解説やアドバイスが満載

(情報デザインシリーズ)絶版になっていましたが、東京電機大学出版局より再版されました。ユーザビリティの具体的な評価手法や問題点、ユーザビリティエンジニアリングのための練習課題などに言及しています。

本書の特長

"本書では、ニールセン氏のインタフェースに対する考え方のベースである「ユーザビリティエンジニアリング」について、数多くの事例を挙げながら解説しています。(中略)

本書で解説される「ユーザビリティエンジニアリング」の手法は、誰でもが活用できることを念頭に置いており、この点でも「ユーザビリティ」が一貫した姿勢となっています。たとえば、第1章で説明される「簡易ユーザビリティエンジニアリング」などは好例です。ニールセン氏の提唱するユーザビリティエンジニアリング手法のエッセンスがここに凝縮されているといっても過言ではありません。"

(監訳者あとがきより)

主な内容

  • 第1章 概論
    コスト削減/今こそユーザビリティ!/ユーザビリティのスローガン/簡易ユーザビリティエンジニアリング/実施方法
  • 第2章 ユーザビリティとは?
    システムのユーザビリティと諸条件/ユーザビリティの定義/実例:アイコンのユーザビリティ測定/ユーザビリティ・トレードオフ/ユーザーグループと個人ユーザー
  • 第3章 ユーザーインタフェースの世代
    バッチシステム/ライン志向インタフェース/全画面インタフェース/グラフィカル・ユーザーインタフェース/次世代型のインタフェース/ユーザビリティの長期的トレンド見通し
  • 第4章 ユーザビリティエンジニアリングのライフサイクル
    ユーザーを知る/比較分析/ユーザビリティ目標の設定/パラレルデザイン/ユーザー参加型デザイン/トータルインタフェースのコーディネートデザイン/ガイドラインとヒューリスティック評価/プロトタイピング/インタフェース評価/反復デザイン/インストールしたシステムのフォローアップ調査/メタメソッド/ユーザビリティ活動の優先順位/日頃の準備
  • 第5章 ユーザビリティヒューリスティック評価
    シンプルで自然な対話/ユーザーの言葉で話す/ユーザーの記憶負荷を最小限にする/一貫性/フィードバック/出口を明らかにする/ショートカット/適切なエラーメッセージ/エラーを防ぐ/ヘルプとドキュメンテーション/ヒューリスティック評価法
  • 第6章 ユーザビリティテスト
    テストの目標と計画/テストユーザーの獲得/実験担当者を選ぶ/被験者とテストにおける倫理的側面について/テスト作業/テストの段階/パフォーマンス測定/思考発話法/ユーザビリティ・ラボ
  • 第7章 テスト以外のユーザビリティ評価手法
    観察/アンケートとインタビュー/フォーカスグループ/実際の使用のログ/ユーザーからの声/ユーザビリティ手法の選択
  • 第8章 インタフェース標準
    国内標準、国際標準、およびベンダー標準/使いやすい社内標準
  • 第9章 国際的なユーザーインタフェース
    国際的なグラフィカル・インタフェース/国際的ユーザビリティエンジニアリング/国際化のためのガイドライン/リソース分割/多地域対応のインタフェース
  • 第10章 今後の展開
    理論に基づいた解決策/技術的解決策/CAUSE ツール:コンピュータ支援ユーザビリティエンジニアリング/新しいテクノロジーの導入
  • 付録A 練習課題
  • 付録B 参考文献