プレスリリース:日本語環境に対応するウェブサイトのアクセシビリティ診断・修正ソフト「LIFT for Macromedia Dreamweaver」日本語版の発売開始について

2002年3月14日

〜 障害者や高齢者にも開かれたアクセシビリティの高いウェブサイトを構築 〜

ソシオメディア株式会社

 ウェブサイトの使いやすさに関するコンサルティング業を主業務とするソシオメディア株式会社(社長:篠原稔和、所在地:東京都新宿区市谷砂土原町、資本金:1,000万円)は、米国のソフトウェア会社・UsableNet Inc.(会長:パオロ・ブレイニーク、本社所在地:ニューヨーク市)と業務提携契約を締結。このたび、日本のインターネット環境に対応させた、同社開発のウェブアクセシビリティの診断・修正ソフト「LIFT for Macromedia Dreamweaver(リフト・フォー・マクロメディア・ドリームウィーバー)」日本語版を開発、本年5月下旬から発売いたします。

 販売は、パッケージ販売とダウンロード販売の2形態。価格は、どちらも65,000円です。

 なお当社は、『LIFT for Macromedia Dreamweaver』日本語版の開発元・総販売元として、ウェブサイトを運営する企業や公的機関のほか、ウェブ制作会社、ウェブデザイナーやクリエーターなどの制作者、各種教育機関およびその受講生などを対象に、本年(2002年)中に3,000本の販売を予定しています。

 『LIFT for Macromedia Dreamweaver』日本語版は、昨年(2001年)12月に欧米で発売されたオリジナル(英語)版と同様、米国・Macromedia社のウェブ制作ソフト「Dreamweaver」上で動き、障害者や高齢者を含めた誰もが利用できるような“アクセシビリティの高い”ウェブサイトを構築するために、ウェブコンテンツのアクセシビリティを診断・修正するソフトです。

 本製品の最大の特長は、ウェブサイトの制作作業中でも、事実上の世界標準であるW3C(※1)の「ウェブ・コンテンツ・アクセシビリティ・ガイドライン(WCAG1.0)」、米国の「リハビリテーション法 第508条(※2)」に準拠しているか、アクセシビリティ(バリアフリー度)を半自動的に診断し、ガイド画面の手順に従って簡単にHTML(※3)の問題箇所を修正できる点です。これによって、アクセシビリティに配慮したコンテンツの作成が簡単になり、開発時間の短縮とコスト節減が図れます。

 特に日本語版では、政府の第5回IT戦略会議(2000年11月開催)で発表された「インターネットにおけるアクセシブルなウェブコンテンツ作成に関する指針」のガイドライン項目、機種依存文字・半角カタカナなどに関わるチェック項目など、日本語環境における特有な問題点を診断・修正する機能を追加しているため、わが国におけるインターネット環境に相応しい形でウェブコンテンツのアクセシビリティが向上できます。

 なお今後は、アクセシビリティに関する問題の他に、iモードコンテンツの作成基準に関するチェックを行う機能を追加する予定です。また、当社が策定するウェブコンテンツのユーザビリティおよびアクセシビリティのガイドラインを日本語版に追加し、企業向けには企業独自のガイドラインを実装するカスタマイズサービスをオプションで用意する予定です。

 日本のインターネット環境に対応した「LIFT for Macromedia Dreamweaver」日本語版の主な製品概要は、以下のとおりです。

製品概要

  1. 製品名 「LIFT for Macromedia Dreamweaver」日本語版
    (リフト・フォー・マクロメディア・ドリームウィーバー)
  2. 価格 65,000円
  3. 発売日 2002年5月下旬
  4. 年内販売予定 3,000本
  5. 販売方法
    1. パッケージ販売:通信販売
    2. ダウンロード販売
  6. 日本語版開発/総販売元 ソシオメディア株式会社

主な機能と特長

  1. 制作作業の途中で、ウェブコンテンツのアクセシビリティを診断・修正できる
    従来のいわゆる「アクセシビリティチェッカー」は、ウェブサイトのデザイン・コーディングなどの完成後でないとアクセシビリティを診断できなかったが、本製品では「モニター機能」を使用することで、制作途中に診断できる。また、「修正ウィザード機能」や「ALTエディタ機能」によって、HTMLのテーブル・画像・スクリプト・リンクなどの記述や、画像データのALT属性(※4)の記述をウェブサイト全体で包括的に修正できる。
    このため、従来は手作業で行われていた工程が効率化され、制作現場の生産性が向上し、制作コストの大幅な削減が可能になる。
  2. 豊富な解説を参照することで、アクセシビリティに関する知識やノウハウを習得できる
    「リファレンス画面」をはじめとする詳細な解説や、関連サイトへのリンクによって、ユーザビリティやアクセシビリティのガイドライン項目に関し、注意点や守るべきルールなど、広範囲にわたる情報を参照することができる。こうした情報を作業の流れの中で自然に参照していくことで、作業者はアクセシビリティに関する知識やノウハウを習得できる。
    このため、特に人間の主観的な判断が必要な項目について、作業者の学習効果(理解の深まり)が修正内容の適切さと生産性の向上に反映される。
  3. レポート作成機能により、アクセシビリティに関する品質保証のツールとして活用できる
    IT戦略会議の指針やW3Cのガイドラインなどの公的な基準に照らして、アクセシビリティをチェック・修正した結果を記述する「レポート機能」によって、ウェブ制作の発注者や運営責任者などに対し、当該サイトのアクセシビリティに関する状態を報告することができる。
    また、自動生成されるレポートを報告書として活用すれば、制作現場における品質管理や発注者に対する品質保証のための強力なツールとなる。

動作環境

  • 対応OS
    • Windows:Windows 95/98/ Me /2000/ XP
    • Macintosh: Mac OS 8.6/9.*
  • 対応CPU
    • Windows:Intel Pentium Processor 以上
    • Macintosh:Power Mac
  • 対応ソフトウェア
    • Macromedia Dreamweaver 4.0
  • 必要メモリ
    • 64MB以上
  • ハードディスク空き容量
    • Windows:110MB以上
    • Macintosh:135MB以上
  • 表示画面
    • 800×600ドット、256色以上(1024×768ドット、16ビットカラー推奨)
  • メディア
    • CD-ROM

参考資料

お問い合わせ

ソシオメディア株式会社 

  • TEL:03-5206-6787
  • FAX:03-5206-6823

用語説明

※1)W3C
World-Wide Web Consortium(ワールド・ワイド・ウェブ・コンソーシアム)の略称。
1994(平成6)年、ウェブを考案したTim Berners-Lee(ティム・バーナーズ・リー)氏を中心に設立された国際的な業界団体。インターネットに関する標準化を勧告・推進を行っている。
1999(平成11)年には、W3Cの部会であるWAI(W3C Web Accessibility Initiative)が、ウェブサイトのアクセシビリティに関するガイドラインとして「Web Content Accessibility Guidelines 1.0(WCAG1.0)」を定めた。
※2)リハビリテーション法 第508条
アメリカ連邦政府に限定された法律。1986(昭和61)年、アメリカ連邦政府の職員が使用するハードウェアやソフトウェア(ウェブサイトを含む)は、障害者も健常者と同様に使用できるような製品仕様やアクセスに努力するよう義務づける「リハビリテーション法 第508条」が制定された。2001年6月には、連邦政府および政府への納入業者が運営するウェブサイトが準拠すべきアクセシビリティに関する基準が定められ、現在、米国で運営されている大半の商用ウェブサイトはこの基準の影響下にある。
※3)HTML
ウェブページの文書を記述するために使用する言語。